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Re:忘却の彼方

美しいから飛べるんです、飛行機は。

くちびるに歌を を観た。


f:id:saculafubuki:20160504225839j:image

 
こんなにいい作品だと思わなかった。
 
TSUTAYA更新の特典で無料レンタルしたのが
『くちびるに歌を』
である。
 
新垣結衣が強烈に綺麗だったのでふと手にしたらそれはそれは感動した。
 
過去の恋人の事故がきっかけで
ピアノを弾けなくなった主人公が
臨時教員として五島列島の中学校の合唱部の顧問になる話である。
 
新垣結衣も確かにいいんだけど、
この中の生徒のひとり、
桑原役の下田翔大が抜群に良い。
 
15歳の役だが、
これを演じていた当時はまだ小学生だったらしい。
とんでもない子だと思った(笑)。
 
桑原は、自閉症の兄の面倒をみるためだけに生まれてきたと思っている。
 
合唱部勧誘の野外パフォーマンスに感動して、
同級生に声を褒められて小さく喜んで、
本当は合唱部に入りたい、やりたい、歌いたい、って思うんだけど
 
放課後はまっすぐ帰って兄を迎えに行かなければならない。
 
自分は兄がいたから生んでもらえたと自覚しているけど、
ときたま兄がいなかったらよかったのにと疎ましく思うことをまた恥じていたり。
優しくて、繊細で、
その絶妙な表情をほんとうに彼は見事に演じてる。
 
 
自分の青春時代のいろんな想いが重なって、
合唱部のコンクールでのシーンは思わず泣いてしまった。
私は、ちゃんと誰かに優しく出来ていたかなと。
 
 
この映画には凄く印象的な言葉が沢山出てくる。
 
長谷川が桑原に言う
 
「桑原君声綺麗だもんね」
 
存在感が薄くて(兄のことを負い目に感じて周囲と距離をおいている為)
教師に名前も正確に覚えてもらってない桑原を、
ちゃんと名前で呼んで声が綺麗なことを知ってくれているクラスメイトの優しさ。
 
 
今迄話したこともなかった一軍全開wの後ろの席の男子(三田村)が
さりげなくかける
 
 
「最近部活、来てないね。どうしたの?これ桑原の分ね。宿題だって。」
 
って自分の分のプリントをちゃんと渡してくれる優しさ。
 
 
 
 
私も誰かにふと言った一言が、
その人を傷つけなかったか、救ってあげられる言葉をかけてたか、
凄く気になった。
 
この映画はガッキーが主役だけど、本当の主役は生徒たちで、
五島列島の絶景と
子供たちの美しい声と
それを見守る大人たちの優しい映画だった。
 
 
ド♯は船の出港の相図・・・・・・